結論からいいますと、「せともの」と「陶磁器」は同じものを指します。
「陶磁器」とは、土を練り固め焼いて作った「陶器」と、陶石という岩石が原料の焼き物の「磁器」を合わせた総称です。
「せともの」は、元来愛知県瀬戸市周辺で生産される陶器「瀬戸焼」を指していましたが、東日本で広く流通した後、「陶磁器」の別称として一般名詞化したといわれています。その為、現代では「せともの=陶磁器全般」を指す言葉として使われています。
あなたがよく使う「せともの」はなんですかと尋ねられたら、茶碗やお皿などの食器類を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。和食器をはじめとする「せともの」は、古くから作られ人々に親しまれ、今もなお私たちの身近な存在です。その中でも、軽くて丈夫なだけでなく電子レンジや食洗機で使えるものも多い「磁器」は、毎日使われている方も非常に多く、生活に密着している「せともの」の代表といえるでしょう。
また、食器類以外にも、身近なところでは衛生陶器(洗面台・浴槽・トイレの便器)や花器・植木鉢、屋根瓦やモザイクタイルなども「せともの」が使われています。「せともの」は、私たちの生活に欠かせない存在なのです。